清原捜査 警視庁組対5課特命班「緊迫の300日」

覚醒剤つきのティッシュは昨夏までに押さえられていた!
「24時間行確」で摑んだ全情報
清原捜査 警視庁組対5課特命班「緊迫の300日」 画像1
逮捕から2日後の2月4日、送検時の車内では顔を伏せカメラマンのフラッシュを執拗に避けた。覚醒剤の所持、使用容疑は逮捕直後に認めている
「逮捕直前、24時間の行動確認によって〝ブツ〟の受け渡しをキャッチ。帰京した清原の顔を見て、捜査員は色めきたった。『キメてるな』『ご機嫌だよ』――薬物捜査のベテランの目には、覚醒剤を使用した状態であることが明らかだった。
 班長が、『よし、今日行くぞ!』と号令を発したのは、逮捕の前日、2月1日だった」(警視庁捜査員)
 警視庁組織犯罪対策5課・特命班。
 清原和博を逮捕した、警視庁内でも指折りの数名で構成される精鋭部隊は、昨年春頃から内偵を本格化させ、証拠固めを続けていた。極秘捜査の緊迫の内幕を、捜査員が明かした――。

 組対5課が本格的な内偵を開始したのは、昨年4月、清原がTBSのバラエティ番組『金曜日のスマたちへ』に出演したことからだ。
 当時清原の面倒を見ていた大手芸能プロダクション会長の強力な後押しがあって、番組出演が実現。番組内ではホスト役の中居正広が、「これをきっかけにまたメディアに出て、暴れてほしいんですよ!」と励まし、清原も「ありがとうございます」とうなずくなど、清原の「社会復帰」が進みつつあった。
 これを看過すれば、警視庁の沽券(こけん)に関わる――。
「警視庁には、〝清原ファイル〟が蓄積されていた。清原の薬物使用に関する情報を集めていたが、決め手に欠ける情報が多く、それまでは内偵を始めるに至っていなかった」(捜査関係者)
 遠巻きながら、行動確認を開始。接触する関係者などのチャートを作成していった。幸いこの頃、当人も周辺者も、’14年3月の『週刊文春』報道時に比べると警戒度は大きく下がっており、銀座のクラブに飲みに行くなどの行動もあった。
「特命班は接触した人物をチェックし、立ち回り先は本人の退去後に徹底的に捜査する。場合によっては、鑑識を入れた。覚醒剤成分が付着したティッシュペーパーも、8月までに入手していた」(同前)
 ところが、ここで誤算が生じる。情報提供者の一人が金銭目当てに動き回り、マスコミに情報が流出。ここで摘発すれば、この情報提供者のカネ儲けに協力するようなものだ。
「いつでも挙げられる」――そう確信していたが、この段階で一時、捜査から撤退した。この前後で捜査体制も変わり、5課の課長も交代。多くの捜査員が別の部署に異動した。
美人記者スクープの情報源
 ’15年秋、新たに組織された特命班は、協力者とのコンタクトを再開。清原は、「六本木ドラッグシンジケート」に搦め捕られていることがわかった。このシンジケートは山口組、住吉会、稲川会などの暴力団組織と関係が深く、大物ブローカーの近親者が芸能人やスポーツ選手を仲介していた。飲食店、サウナ、日焼けサロンなど、清原の立ち寄り先の行動確認も再開。年明けには、Nシステム(高速道路などの走行記録)などを利用しほぼ24時間態勢の行動確認へと移行した。
「24時間の行確には、女性刑事含め延べ100人単位の捜査員が必要になる。特命班だけでは足りず、他の班からも応援をあおいで、最終の詰めに入った」(同前)
 これによって、複数の薬物入手ルートがあることを再確認した。
 清原が警察の目を警戒して、群馬など近県へ出向いていることも、Nシステムの記録から明らかになった。さらに、ハーフの女性を同伴していることも多かった。どうやらこの女性が、いまの清原の交際相手のようだ。
 帰京した清原が東京・芝公園のザ・プリンス パークタワー東京に女性と投宿したのを、捜査員が確認。2月2日には、裁判所に請求していた家宅捜索令状が届いた。
「今回は、使用だけでなく所持、しかも現行犯で逮捕しよう。一点の曇りもない捜査結果にしよう」
 捜査幹部は、そう訓示した。部屋に踏み込んだ際ハーフ美女がいた場合に備え、女性警察官も配備。2月2日午後8時すぎ、万全を期して清原の自宅マンションに踏み込んだ。管理人から、この部屋のカギは事前に入手していた。
 計算違いだったのは、マンション前にTBSの取材班がいたこと。捜査幹部はのちに、「(情報源は)××だな! 仕方ねえな」と漏らした。内偵の過程で、清原の動向を知る番組スタッフ、芸能関係者と接触し、話を聞いていたが、TBSは『金スマ』で清原の芸能界復帰のきっかけを作った放送局。特命班が接触した番組スタッフ周辺から逮捕が近いことを察知した、TBSの美人警察担当記者のお手柄となった。
 部屋に踏み込んだ瞬間、清原は注射器とストローの入った袋を左手に持ち、テーブルの上には白い粉があった。
「覚醒剤所持容疑で逮捕する!」
 そう告げると、清原は「はい」と応じてうなだれたが、首筋には汗がしたたっていた。青ざめ、全身に大量の汗をかきながら、警察病院へと移送された――。
(取材協力/時任兼作)
PHOTO:蓮尾真司
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