居眠り、スマホいじり…モラルが低下する運転士&車掌たち

JR東日本では不マジメ行為が今年に入って8件!
居眠り、スマホいじり…モラルが低下する運転士&車掌たち 画像1
女性客がツイッターに投稿した、スマホを操作する地下鉄の運転士とされる画像
「おい、起きろ! 起きろよ!」
 乗客が運転席のドアを激しく叩き、何度も叫ぶ。だが運転士はガクリと頭をたれ、起きる気配がない。眠った運転士が無意識に操作したのか電車は急加速し、よろめいた女性客たちから「キャー!」「助けて!」と悲鳴があがった。
「起きろ! 起きろってば!」
 なおも乗客が叫び続けると運転士は一瞬目を覚ますが、再び眠るというパターンの繰り返し。JR東日本の30代の運転士は、山手線の田端から大崎の16駅で30分以上にわたり居眠り運転を続けた。同社の調べに対し運転士は「陽気がよかったので、昼食を食べたあと睡魔におそわれてしまった」と説明しているという。
 運転士や車掌のトラブルがあいついでいる。JR東日本では、今年に入り8件も不マジメ行為が起きているのだ。
東大、京大エリートの職務怠慢
●1月27日、走行中の山手線内で運転士がスマートホンを操作。
●2月26日、山手線の運転士が居眠り。
●2月26日、東北線郡山駅で発車待ちの運転士がスマホを操作。
●4月21日、走行中の横浜線内で車掌がマンガ本を読む。
●4月26日、発車前の中央線内で運転士が文庫本を読む。
●4月28日、京浜東北線東神奈川駅で乗務予定の車掌が現れず運転見合わせ。
●5月11日、中野駅で停車中の中央線内で運転士が居眠り。
●5月14日、成田エクスプレス内で車掌が居眠りし東京駅でドア操作に遅れ。
 続発する不祥事に、同社の冨田哲郎社長は会見で「社員指導を徹底する。深くお詫び申し上げたい」と謝罪した。鉄道評論家の川島令三氏が話す。
「運転の自動化でモラルが低下しています。とくに山手線では定位置停止装置(TASC)の導入で、運転士が操作しなくても電車は定位置で止まるようになっている。車掌も私鉄では通過する駅でブレーキをかけたりしますが、JRではドアの開閉以外とくに作業がありません。仕事の軽減化で気持ちがゆるみ、居眠りなどの不祥事を起こしているのでしょう」
 別の理由をあげるのは、鉄道ジャーナリストの中嶋茂夫氏だ。
「かつては東京の岩倉や昭和鉄道など、鉄道員養成の専門高校で基礎知識や職業倫理をしっかり学んだ学生が、運転士や車掌にあこがれ入社していました。しかし最近の鉄道会社には、東大や京大などを卒業したエリートが多くいる。彼らにとって運転業務の習得は、出世へのひとつのステップにすぎません。意欲がわかないのも当然なのでしょう」
 不祥事が続くJR東日本の回答だ。
「お客様に不安を与える事象が連続して発生していることの原因については、今後も調査をおこなっていきます。再発防止にむけ、より一層の業務強化を実施し職責の認識を徹底させます」(広報部)
 JR東日本以外でも、私鉄や地下鉄で気の抜けた運転士や車掌のトラブルは起きている。モラルなき鉄道員に、乗客たちは走行中の安全をゆだねているのだ。
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ネット上にアップされた、走行中に携帯電話をチェックするJR東日本の運転士
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乗客が携帯電話で撮影した居眠り運転士。頭を揺らし、ハンドルからたびたび左手がズリ落ちた(JR北海道提供)
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YouTubeにアップされた、今年2月におきた山手線の居眠り運転
PHOTO:時事通信社
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