豊洲新市場の魚が毒水まみれになる!

不完全な土壌改良と水質検査のために11月移転に黄色信号!
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築地より都心から離れるため、新宿や池袋への午前中の配達が難しくなるとの指摘も
 梅雨の合間の晴れた朝、高層マンションが立ち並ぶ豊洲エリアに行くと新市場の工事が急ピッチで進められていた。11月7日には市場機能は築地から完全に豊洲に移転する予定だ。
 都心から真っ直ぐ続く環状2号線(写真左手)はかつてマッカーサー道路と言われた幹線道路で、計画から70年かけてようやくここまでつながった。東京五輪の選手村が晴海に作られることで、この道路が主要な働きをすることになるだろう。
 写真右手前に見える水産仲卸売場棟は、屋上に緑が植えられ、目にも優しい。目の前には巨大な桟橋があり、ここから様々な魚が陸揚げされる様子が目に浮かぶ。
 ただ、いま問題になっているのが、この桟橋付近に取り付けられる海水の取水ポンプだ。
 守ろう!築地市場パレード実行委員会のメンバーで一級建築士の水谷和子氏が語る。
「現在、築地市場で使用している海水濾過(ろか)装置の処理能力は1日3000t。当初、豊洲では、海水の安全性が確保できないため、都は『取水ポンプは使わない』『真水に塩を混ぜて人工海水を作り使用してほしい』と言っていました。しかし、都は急に取水ポンプの設置を認めました。しかし、豊洲の護岸から取水するのは大変危険なのです」
 移転計画が本格的になった’08年、かつて東京ガスの石炭ガス工場だった豊洲市場予定地からは、国の環境基準を大きく上回る鉛、ヒ素、六価クロム、シアン、水銀、ベンゼンなどの有害物質が検出された。特に発がん性物質であるベンゼンに関しては、場所によっては基準の4万倍以上の値が測定されるなど土壌汚染は深刻だった。これに対し、都は600億円以上の予算を投じて土壌改良工事を行い、安全性を主張している。水谷氏が続ける。
「都は、土壌改良は終了したと言っています。しかし、土壌汚染対策法で定められているベンゼンに関わる帯水層底面調査(地下水を含む地層の調査)が必要とされた全579区画中333区画についてはいつの間にか調査対象から外れているのです。このままだと発がん性物質であるベンゼンが含まれた地下水が海に流れ出ていく危険性が大変高いのです。これでは、市場の魚が毒に汚染されかねません」
 豊洲の土壌について調べている日本環境学会顧問の畑明郎氏は次のように指摘する。
「豊洲の汚染土壌の改良工事は、地面から2mしか処置していないんです。しかし、実際には有毒物質は地中深く入り込んでいます。雨が降ったり、地震による液状化などがあったら、地中の有毒物質は地下水を経由して流れ出す可能性が高いんです。そこに市場を作るなんてはじめから無理な話なんです」
 さらに、仲卸業者が、海の状態についても警告する。
「有害物質は、当然海底にも溜まっています。ちょっとした荒天や高波で、海水に混じりますから、豊洲付近の海水を使うなんて考えられませんよ」
 市場では、下の写真のように鮮魚を生(い)け簀(す)に入れて保存するほか、作業場の掃除にも海水を使用している。この海水が〝毒〟に汚染されていたら、食の安全など確保できるものではない。
 豊洲市場移転まで半年を切った。移転反対派は都知事宛に質問状を提出したが、「舛添問題」できちんと対応されていない。もはや、移転そのものに黄色信号が点(とも)っているのだ。
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築地市場で現在使われている生け簀。鮮魚の保存には大量の海水が必要とされている
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