めげない女・小池百合子 「大勝利のシナリオ」

自民党からも都連からも区長から嫌われても都知事になりたい
めげない女・小池百合子 「大勝利のシナリオ」 画像1
帽子は小池ファッションの「定番」。根回しゼロでの出馬を都連幹部に詫びた際もかぶったままだった
「都連による(私に対する)包囲網ができている。ただそれでも、都知事選出馬への意思に変わりはない」
 自民党公認候補の決定が参院選後に先送りになるという異常事態のなか、小池百合子元防衛相(63)は、そう決意を固めている。
 自民党都連執行部は『嵐』の櫻井翔の父、桜井俊前総務事務次官(62)に出馬を要請したが固辞。間隙を縫うように小池氏が「根回しゼロ」で突如として出馬宣言した。都連は「これはテロだ」(東京24区選出の萩生田光一官房副長官)と怒り、「小池降ろし」に走った。
 都議会自民党は増田寛也元総務相(64)の擁立を都連に要請し、4日には、23区中21人の区長も増田氏に出馬を求めた。さらには、小池氏に出馬を断念させるために、こんな怪情報まで飛び交っている。
「島尻安伊子沖縄北方担当相は、今回の参院選での落選が濃厚。出馬をとりやめる見返りに、その空きポストを小池氏に与えることはできないかというのです」(全国紙政治部記者)
 だが、「名誉ある撤退は不名誉」と言い切っている小池氏に、引く気はまったくない。7月5日に会談した石原伸晃都連会長は、「結論は参院選後に」と出馬の再考を持ちかけたが、小池氏はそれを突っぱね、翌6日に緊急会見を開いて「パラシュートなしでの立候補だ」と出馬を明言し、退路を絶った。
 なぜ、小池氏はこれほど強気なのか。そこまでして都知事になりたいのはなぜなのか。
「’06年に第一次安倍政権が発足した当時、小池氏は防衛相に任命されるなど厚遇されていましたが、’12年の自民党総裁選で石破茂陣営についたことで第二次安倍政権では『目の敵』にされてしまった。安倍首相がトップでいる限り、もはや小池氏が重用される機会は絶対に訪れない。今回の参院選で勝利すれば、2期6年の党則を変えて、安倍政権が’18年以降も続く可能性が十分にある。この状況に、上昇志向の強い彼女は最後の勝負に出たのでしょう」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)
 実際、安倍首相は「女性活用」を謳いながら小池氏に主要ポストを与えることはなく、事実上無視していた。だからこそ今回の都知事選は、小池氏にとって返り咲きのまたとないチャンスなのだ。
「テレビ東京のキャスターから’92年の参院選で初当選して以来、小池さんは細川護熙、小沢一郎、小泉純一郎、安倍晋三といった『時の権力者』に擦り寄ることで、のし上がってきました。小沢さんのネクタイを直したり、小泉さんにお弁当を作ったりといった露骨なゴマすりが、他の議員の反感を買っており、『政界の渡り鳥』と揶揄(やゆ)されていることは、当然、彼女自身もわかっていた。しかしそれでも態度を改めなかったのは、『いずれ自分がトップになる』という野望があったからです」(小池氏の側近)
女・小泉純一郎になる
 とはいえ、高い知名度を誇る小池氏でも、都知事選の当選ラインとされる200万票は極めて高いハードルだ。小池氏はそのために、ある戦略を巡らせているという。
「今回、小池さんにとって、自民党からの公認が得られるかどうかはどうでもいいのです。公認が得られたからといって、都知事選に勝てるわけではないことは、過去の選挙でもはっきりしている。むしろ重要なのは、『逆風にも負けない強い決意』を都民にアピールすること。だからこそ、あえて『何をやっているか不透明なブラックボックス』と、6日の会見で都連を挑発するようなコメントをした。選挙に勝つことばかりを考えている自民党と、それに一人立ち向かう小池百合子という構図を明確にしているんです。"変人"と言われながら、抵抗勢力との戦いをアピールし続け、国民的支持を得た小泉元首相を手本にしている」(前出・側近)
 7月4日には、小池氏の事務所賃料が相場よりも安いとして、政治資金規正法に抵触する疑惑も浮上したが、翌5日にすぐさま緊急会見を開き、「悪意の印象操作」であると、潔白を主張した。どんな妨害や嫌がらせにも屈しないという態度が、都民に「小池氏は変わった」という印象を与える、という読みだ。
「自民党を離れ、小泉元首相に応援を仰ぐのではといった予測もありますが、そんなことをするわけがない。実際、小泉氏は5日の会見で『出馬はいい度胸だが、私が選挙にかかわることはありません』と断言していた。今回は"大物"に頼るつもりはありません」(同前)
 めげない女・小池百合子の不退転の覚悟を前に、大混乱の自民党。公認が得られるにせよ得られないにせよ、彼女の頭の中にはすでに、「大勝利のシナリオ」が描かれている。
めげない女・小池百合子 「大勝利のシナリオ」 画像2
’93年、41歳の小池氏。当時から植物をモチーフにした「ボタニカル柄」の服がお気に入りだったようだ
PHOTO:鬼怒川 毅
あなたにオススメ

FRIDAYダイナマイト

5月2日発売
fridayダイナマイト

FRIDAY写真集

電子写真集