トラブル続出!老人をカモにしたPCデポのアコギな商売

月額1万5000円のサポート契約、解約すると20万円の違約金!
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都内のPCデポの店内にはトラブル続出後も多くの高齢客の姿(右)が。左はインカムをつけて接客する店員
 いま「PCデポ」が〝炎上〟している。主に高齢者を相手にした不必要に高額なサポートサービス契約や多額の解約料を巡って、トラブルが続出しているのだ。父親が被害にあった、都内在住の40代男性が話す。
「昨年7月、ひとり暮らしをしている82歳の父が入院したため、家で荷物を片づけていました。そこで、PCデポに月約1万5000円支払っている、クレジットカードの明細が出てきたんです。父は認知症で、ほとんどパソコンは使いません。にもかかわらず『ファミリーワイドプラン』という、パソコンやタブレットを計10台まで初期設定やトラブル復旧サービスを受けられるプランに加入させられていたんです。他にも光ファイバーインターネットなどにも入っていました。急いで契約した店舗に行って解約の申し込みをしようとしたんですが、解約料が約20万円かかると言われたんです。抗議はしましたが、認められず、半額の約10万円を支払うはめになってしまいました」
 PCデポは、’94年創業。家電量販店「ノジマ」の創業者の次男である野島隆久社長(57)が起業した。「ウィンドウズ95」ブームなどを受けて急成長したが、2000年代に入って業績の伸びが鈍化。再浮上のキッカケが’06年に始めた月額会員制のサポートサービスだ。いまでは全国に120店超を展開し、’16年3月期の連結経常利益は約43億円と、3期連続で過去最高益を達成。しかし、絶好調のウラで高齢者をカモにしていたのだ。現役の店舗スタッフがPCデポの内情を明かす。
「店長がガンガン怒鳴るような店舗でないと、売り上げが上がらないんです。接客していると、店長や現場を仕切っている社員からインカムでどんどん指示が飛んでくるんです。『そのお客さんにサポートサービス売れない?』『iPadはつけられない?』と言われます。『このお客様は必要ないみたいです』と答えると『何で売れないんだよ!』と怒鳴られる。こんなことが日常茶飯事です。高齢者でパソコンの修理などの相談にいらっしゃる方が多いんですが、そういうお客さんにも高額なサポートプランを契約させないとインカムで怒られます。お客さんが必要なサービスかどうかなんて考えていないんです」
地獄の〝本社会議〟
 PCデポでは55歳以上限定の優待クーポンを発行するなど、明らかにIT機器に弱い高齢者をターゲットにしている。しかし、なぜこのようなことが起きているのか。
「店長は定期的に本社で開かれる会議に出席しなければいけません。店舗の成績が悪いと、そこで『なんで数字が上がらないんだ!』『なんで契約が取れないんだ!』と延々と怒鳴られるんです。そして、その場で〝ロープレ(模擬接客のこと)〟までやらされる。私が働いている店の店長も、会議前になると元気がなくなり、顔色が悪くなるほど憂鬱なようです。それで、店舗の成績を上げるために、手段を選ばないようになるんです」(同前)
 一連のトラブルを受け、PCデポは既存会員は解約料無料、今後も75歳以上はいつでも無料で解約に応じるなどの対応を発表した。
「問題はPCデポが請求していた解約料が、消費者契約法9条に当たるかどうかだと思います。訴訟になれば、解約料がPCデポに生じる『平均的な損害』だったか、つまり妥当だったかどうかが争点になるでしょう」(アテンド総合法律事務所の川添圭弁護士)
 8月下旬、本誌記者は都内にあるPCデポの複数の店舗を取材した。これだけトラブルが起きていても、店内は相談に訪れた高齢客の姿が多数あった。PCデポの月額会員数は非公開だが、数十万人に上るという報道もある。自分の親が知らない間に高額なサービスを結ばされている――決して他人事ではないのだ。
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現在、同社の収益の柱はサポートサービス。そのため、店内に置かれたPCなどの製品はあまり種類は豊富ではない
PHOTO:田中俊勝
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