シリーズ 有名人たちのもう一つの顔「私、マニアです」第18回 大槻ケンヂ(ミュージシャン)

UFO本
「矢追純一さんの番組にハマって、 気がついたら40年」
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「ボクが小学生のころは、UFOブームでした。日本テレビの有名なディレクター、矢追純一さんが作る番組がウケてね。最初は内容全部を信じていたんです。でも、だんだん疑問を持つようになった。宇宙人が空飛ぶ円盤に乗って、地球に来るなんてことがあるのだろうかと。それがUFOを探求しようと思ったキッカケです」
 ミュージシャンの大槻ケンヂ(50)は、UFO関連書籍の40年来のコレクターだ。自宅には宇宙人に関する本が溢(あふ)れているという。
「100冊じゃきかない。300冊ぐらい持っていますよ。UFOの存在自体の疑問に答えてくれたのが、志水一夫さんの『UFOの嘘』(データハウス)と稲生平太郎(いのうへいたろう)さんの『何かが空を飛んでいる』(新人物往来社)です。著者の二人は作家ですが、現実的にどうなのかということを自己流に説明して面白い。ただ、一概にUFOの存在を否定してはつまりません。『聖書』が書かれた昔から、神秘的な体験の伝説はあります。UFOにも、人間がからむいろいろなエピソードがあることを本から知りました」
 一番のお気に入りは『にっぽん宇宙人白書』(ユニバース出版社)だ。
「『ハイ・ストレンジネス』と呼ばれる、奇妙すぎる事例がたくさん載っている本です。関東大震災直後にUFOを見て財布を拾い、それを元手に商売を始め成功する商人。宇宙語を聞いてカタカナで書き起こした大僧正……。読み始めると止まりません」
 多くの著名人も、宇宙人に関する実体験を書物にしている。
「たとえば、細野晴臣(ほそのはるおみ)さんの『アンビエント・ドライヴァー』(マーブルブックス)です。正体不明の光を見たが、小型円盤ではなく沖縄の精霊キジムナーではないかと書いています。思想家の内田樹(たつる)さんは合気道の稽古に向かう途中、UFOを見たというエピソードを『内田樹の生存戦略』(自由国民社)に載せています。こうした記述に出会うと、宝を掘り当てたようで『やった!』と思う。
 宇宙人に誘拐された話も、よく聞きますね。ただその一部は、記憶のすり替えとの説もあります。親に虐待された経験を思い出したくないので、腕のキズは宇宙人に連れ去られた証拠だと思い込んでいるとか。心理学者のユングは『UFOは不安の投影だ』と『空飛ぶ円盤』(ちくま学芸文庫)で書いていますが、難しい本です」
 大槻はUFOがテーマの『林檎もぎれビーム!』という曲も作っている。
PROFILE
おおつき・けんぢ ’66年、東京都生まれ。少年時代は漫画家を目指していたが、YMOや頭脳警察、ザ・スターリンなどの影響を受け音楽の道へ。’82年に内田雄一郎らとともに筋肉少女帯を結成。’99年に筋肉少女帯を脱退しバンド特撮を創設。小説家としても活躍し、著書に『新興宗教オモイデ教』『ステーシー』など
PHOTO:小松寛之
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