サムスン自慢の新機種スマホ『ギャラクシーノート7』「衝撃の発火事故写真」

驕れる者久しからず…発売2週間で250万台全回収の事態に
サムスン自慢の新機種スマホ『ギャラクシーノート7』「衝撃の発火事故写真」 画像1
新型スマホ「ギャラクシーノート7」のリコールを発表し、謝罪するサムスンの幹部
 画面の左側が焦げ、ただれた無残なスマホ。男性はそれを手にこう語った。
「仕事を終えて家に帰ってから、少しの間、チャージしました。いきなり発火したんです。たった2週間前に買ったピカピカの新品ですよ。新しい『ノート7』には気を付けてください。火を噴くかもしれません」
 8月29日、アメリカのあるユーザーが動画サイトに投稿した動画が大きな波紋を呼んでいる。
 8月19日にアメリカや韓国などで先行発売されたサムスンの大型スマホ「ギャラクシーノート7」。使用者の瞳の虹彩を読み取る個人情報保護機能や、完全防水機能、高性能タッチペンなどが売りのハイスペックな最新機種だ。
 実は韓国でも、24日に同機種が充電中に爆発し、写真がアップされていた。先の動画と同じく、左側が激しく損傷している。30日にも「充電中に爆発した」というネット書き込みがあった。
 9月2日、サムスン電子はこれまでバッテリーに関して35例の欠陥品を確認したと発表。流通する250万台すべての回収を決めた。リコール費用は1000億円を超えるおそれがある。
 問題の電池は3500mAhの大容量で、スマホの高機能化に対応したものだが、採用したリチウムイオン電池の高充電電圧などが事故の原因と見られている。
 ノート7は、9月7日の新型iPhone発表の機先を制する形で発売されたもので、苦境のサムスンにとって、起死回生の戦略商品だった。
 サムスンは’14年ごろから、中国の小米(シャオミ)など安いスマホに押され、世界規模で業績が悪化。今年7月に発表した’16年4〜6月期連結決算(暫定集計)によると、売上高は前年同期比で3%増の約50兆ウォン(約4兆6000億円)、営業利益は17%増の約8兆1000億ウォン(約7000億円)。今年2月に発表した「ギャラクシーS7」のヒットで業績が回復したというが、その内容はお粗末だ。
「北米ではS7などの購入者に、ネットに接続可能なスマートテレビやゴーグル型端末を無料で配布するキャンペーンを実施した。大量の販促費を投入して売り上げを立てていた」(元日本サムスン顧問で国士舘大学経営学部講師の石田賢氏)
 多数の新技術を投入したノート7を本格復活への足掛かりにしたいと目論んでいたが、発火騒動で暗転、販売台数は当初予想の1200万台の半分程度に落ち込むと見られている。
 サムスンはグループのカリスマ・李健熙(イゴンヒ)会長(74)が’14年5月の心筋梗塞以来、寝たきりの状態。後を継いだ長男の李在鎔(イジェヨン)副会長(48)が悪戦苦闘中だが、求心力はいまひとつのようだ。
「サムスン電子では’15年末までの1年間で従業員の3%にあたる2484人をリストラした。最近、ある男性社員がサムスンのなかでもエリートが集まる未来戦略室という中枢部署への異動を断ったという新聞記事が話題になりました。いままでのサムスンでは考えられない話です」(前出・石田氏)
 アップル、グーグルに次ぐ世界3位のブランド価値を誇るサムスンはいま、最大の転機を迎えている。ノート7の日本での発売を予定していたNTTドコモは、
「現段階では何もお答え出来る状態ではないです」とし、KDDI(au)も、
「当社で採用するかどうかは公式には未定とさせていただいている状態であります」と歯切れが悪い。
 自慢の新機種での失態が、サムスンの現状を象徴しているのかもしれない。
サムスン自慢の新機種スマホ『ギャラクシーノート7』「衝撃の発火事故写真」 画像2
画像はAriel Gonzalez氏のYouTubeより。幸いケガはなかったという
PHOTO:ロイター/アフロ
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