どうした?中田英寿に岐阜県民が大ブーイング

陶磁器フェスの「総合プロデューサー」に就任したはいいけれど
どうした?中田英寿に岐阜県民が大ブーイング 画像1
5月の合同部会ではワンマンぶりを追及されたが、「想いが通らなければ、僕がやる意味はない」と反論した
「2月に総合プロデューサーに就任してから半年以上経(た)ちますが、中田英寿さんが委員会や部会に出席したのは、私が知る限り1〜2回。たまに岐阜にやって来るときは名古屋からハイヤーで乗りつけ、夕方にはやはりハイヤーで帰ってしまう。『地元の陶芸家との交流会に出席していただけませんか』とお願いしたことがありますが、多忙を理由に断られました。中田さんは日本の伝統工芸に造詣が深いと聞いたから、期待していたのですが……」(岐阜県在住の陶芸家)
 来年9月から岐阜県で開催される『国際陶磁器フェスティバル美濃’17』の目玉が、総合プロデューサーに就任した元サッカー日本代表の中田英寿氏(39)だ。
 中田氏を招聘したのは、知人で美濃陶芸協会会長の林恭助氏。「中田さんのおかげで東京で会見ができたし、雑誌にも取り上げられた!」とフェス実行委員長の古川雅典・多治見市長は大喜び。林氏も鼻高々だったが、「それですっかり中田氏に頭が上がらなくなり、『会議に出てくれ』と言えなくなった」(理事会メンバー)。
 世界一のコンペを目指す中田氏が、地元の岐阜県民からイエローカードを突きつけられているのだから、皮肉である。
「フェスの一番の目的は産業振興です。税金を払うのにも困っている小さな窯元が美濃には何百もある。他のプロデューサーはすでに50回以上も地元に入って、何が問題なのか話し合っています。総合プロデューサーの中田さんには、年間300万円と言われるギャラと、名古屋までの往復のグリーン車代、名古屋からの往復のハイヤー代10万円が岐阜県民の税金から支払われていますが、報酬に見合った働きをしているとは言えないでしょう」(陶磁器フェス実行委員)
 中田氏はコンペの募集要項作成や審査員選定を担う「コンペ部会」とも衝突している。彼が審査員の候補に挙げた7人のうち、なんと3名が外国人で陶芸のプロはゼロ。中田氏本人も含まれていた。コンペ部会委員が憮然として言う。
「陶磁器に熱い想いがあることと、見識が深いことは違う! と大ブーイングでした。しかも、この案を説明したのは林氏。中田氏は部会を欠席したのです。他にも、岐阜とは縁もゆかりもない関東の美術館の館長が候補に挙がっていた。調べてみたら、林さんが懇意にしている方でした。受賞作品は岐阜県現代陶芸美術館に収蔵されるというのに、知り合いを優先させるなんて……」
 県も人選を疑問視して、この人物の審査員就任は見送られたが、このようにコンペ部会では「これが中田さんのコンセプトです」と林氏から一方的に伝えられるケースがほとんど。「私たちは承認するだけ? お飾りですか?」と声を荒らげる委員もいたという。「協議した内容が決定事項に反映されていない! と抗議していた『陶磁器意匠研究所』の駒井正人委員は、5月18日の部会を最後に辞任しました」(前出・委員)
 中田氏肝煎(きもい)りで進められたコンペの「陶磁器デザイン部門」と「陶芸部門」の一本化も物議を醸している。
「一本化によって、グランプリの賞金が300万円から1000万円にアップ。中田氏は『世界一の作品に世界一の賞金を贈る』と胸を張っていましたが、これでタイルなどの工業陶器は切り捨てられるでしょう」(製陶メーカー社員)
 どうして現場を軽視するのか。 どういう基準で審査員を選んだのか。県民の批判をどう聞くか。中田氏に問うと所属事務所がこう回答した。
「陶磁器フェスティバルに関することは事務局にお問い合わせください。移動に関しては様々な仕事がある中で調整させていただいております。また、会議の参加はスケジュールの都合でこれまでは日帰りをさせていただいております」
 開催まであと1年、中田氏は司令塔としてフェスを立て直せるだろうか。
どうした?中田英寿に岐阜県民が大ブーイング 画像2
7月8日の陶磁器フェスの会見終了後、中田氏は林氏(左)や古川市長らと都内で会食した
PHOTO:山田宏次郎
あなたにオススメ

FRIDAY GOLD

10月18日発売
friday gold