来日 プーチン大統領、これが最恐の警備体制だ

「空飛ぶクレムリン」と呼ばれる専用機や銃を携帯する元KGBの男たち
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プーチン氏を警護するFSOは「捜査権限」も有しており、盗聴や家宅捜索まで行うことができるという
「プーチン大統領の訪日に際し、山口県警から1600名、全国32の都道府県警から特別派遣部隊として2500名、あわせて4100名の警察官を配備しました。我が県警が行った要人警護としては、史上最大の規模です」(山口県警広報係)
 12月15日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(64)が来日し、安倍晋三首相(62)の地元・山口県長門市で首脳会談を行った。
 プーチン大統領が宿泊する「大谷山荘」は全室貸し切りとなり、プーチン一行に山口県の景観を楽しんでもらうために、市内の国道や橋、トンネルで塗装工事や樹木の伐採が行われた上、新たに光ファイバーのケーブルまで敷設され、普段は長閑な田舎町である長門市は会談開始前から物々しい雰囲気に包まれていた。
 だがロシア側は、日本側の厳重な警備体制をはじめからまったく信用していなかったようだ。
「プーチン氏の訪日に先立ってロシア政府の人間が山口県に入り、安全性をチェックしていたのは間違いありません。特に宿泊施設については入念で、書画や机をひっくり返して盗聴機器を探し、露天風呂や茶室、調理場まで入って不審物のチェックをしたはずです」(軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏)
 移動においても、日本側が用意したものには一切乗らないことを前提としていた。
「山口宇部空港に乗ってきた大統領専用機『イリューシン96』は、『空飛ぶクレムリン』と呼ばれるほど厳重かつ豪華な装備を誇っています。262座席で飛行可能距離は9500㎞。シャワールームや寝室だけでなく、12人が座れる会議室や大統領室、身体を鍛えるのが好きなプーチン氏のためにフィットネスジムまで設けられている」(軍事フォトジャーナリストの菊池雅之氏)
 プーチン氏が大統領機を使用する際には、「先駆け機」が必ず30分早く現地に到着し、安全を確認。さらに、大統領の所在を敵国からわかりにくくするための「影武者機」、輸送機、レーダーを積んだ専用通信機が随伴飛行するという。
「今回、日本でも使用したクルマは『ベンツS600プルマン』というもの。米大統領のキャデラック並みの強度の防弾ガラスを装備しています」(前出・菊池氏)
 プーチン氏の警護体制が「世界最恐」と呼ばれる理由は、専用機や大統領車だけではない。ソ連時代、国内外の諜報活動を一手に担っていた秘密警察「KGB」から派生した組織「FSO」(ロシア連邦警護庁)の男たちが、警護にあたっているのだ。
「『FSO』の一番の特徴は秘匿性が高い独立した組織であること。他の省庁や治安機関よりも格上で、プーチン大統領の手足とも言える機関です。軍隊並みの戦力を持ち、銃撃戦やカーチェイスの訓練を積んだ特殊部隊。『FSO』の人間は、真っ黒なスーツを着て耳にイヤホンをつけていることもあれば、私服で群衆の中に紛れ込んでいることもあります」(前出・黒井氏)
 危険性がある渡航や視察の際には、大統領の替え玉まで用意しているという。今回の訪日では、その「FSO」の要員が銃を携帯し、影のようにプーチン氏の身辺に張り付いていた。
 北方領土返還のため並々ならぬ覚悟で会談に臨んだ安倍首相も、屈強なボディガードを従えるプーチン大統領一行のド迫力には肝を冷やしたはずだ。
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大統領専用機「イリューシン96」の購入価格は1億5000万㌦(約180億円)にのぼる
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会議室のほか、広々とした寝室2部屋に加え、バー、シャワールームも装備
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機内のジムにはエアロバイクだけでなく、ベンチプレスやサンドバッグまで設置されている
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大統領車の運転手は、乗車中の銃撃戦、氷上や湿地での運転など、数々の訓練を積んでいる
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’12年に佐竹敬久秋田県知事から贈られた秋田犬の「ゆめ」。「彼女も私を警備してくれている」(プーチン氏)
PHOTO:ロイター/アフロ(1枚目) Russian Look/アフロ(専用機)AP/アフロ(大統領車) Kremlin/Sputnik/ロイター/アフロ(愛犬)
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