フォトルポ「日本の中の南米」トヨタの城下町 3000人のブラジル人が暮らす団地

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保見団地は県営、UR、分譲の67棟3,949戸で構成される巨大な集合住宅
「団地内で唯一のスーパー『フォックスマート』前の広場には、真夜中まで十数人のブラジル人の若者がよくたむろしていました。スケボーで飛び跳ねている人もいれば、iPhoneから流れる音楽に合わせて踊っている人、座り込んで発泡酒を片手にタバコをふかしている人もいる。初めて団地を訪れた3年前には、若者に日本語で話しかけても、返ってくるのはポルトガル語でした」(取材した作家の藤野眞功氏)
 トヨタ自動車のお膝元・愛知県豊田市にある保見(ほみ)団地。’90年の入管法改正で労働制限が緩和されて以降、日系ブラジル人が増え、現在は3000人を超えた。
 ’99年には、団地の中で右翼の街宣車が放火され、県警機動隊が出動する騒ぎもあった。
「ブラジル人と日本人の『人種対立』と報じられましたが、実際には団地住民の枠を超えた『不良グループ』同士の衝突だったようです」(藤野氏)
 だが、日本人住民の高齢化にともない、最近では、そういった衝突はほとんど起きていないという。
「子どもははしゃぎまわっているし、大人は集まって河川敷でBBQをやったりとみんな明るいんです。もちろん彼らの生活は楽ではないかもしれないが、子どもをバンバン産んで、肉を食って、好き勝手に生きているんです」(保見団地に3年住んで撮影したカメラマンの名越啓介氏)
 貧しくても、ここには「自由」がある。彼らの笑顔が、そう語りかけている。
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ブラジル人以外にもペルー人など他の南米諸国から来た移民も生活している
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近隣の暴走族にはブラジル人メンバーもいる
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ガールフレンドの誕生日会を親戚の家で祝う。恋人と家族を大事にするのがブラジル流
PHOTO:名越啓介(写真集『Familia 保見団地』より)
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