エース塾 ダルビッシュ塾長が語った「侍投手マッチョ化計画」

マー君、則本、由規、藤浪ら
日本を代表するピッチャーが集合
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由規に「背筋が使えていない」とアドバイスし、則本には加圧トレーニングをレクチャー。自身は初動負荷トレーニングに挑戦中である
 東京湾に臨む埋め立て地に、現代版「虎の穴」とも言うべきそのジムがある。
 ここに集(つど)うは、レンジャーズのダルビッシュ有(30)、ヤンキース・田中将大(28)に楽天・則本昂大(25)、日本ハムの大谷翔平(22)ら侍ジャパンのエースたち。12月上旬、本誌が現地を訪ねると、ヤクルトスワローズの由規(よしのり)(27)と阪神タイガースの藤浪晋太郎(22)の160㎞コンビとハチ合わせになった。
 なぜ、東京の片隅に日米のエースがこんなにも集結しているのか。彼らを率いているダルビッシュによれば、その答えは「危機感」ということになろう。
「僕がアメリカで野球をやっていて感じたのは、日本球界はフィジカルの面で、間違いなくメジャーに後れをとっているということ。去年、ヒジの靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受けた後、身体の仕組みや筋肉についての勉強を始めました。専門家から教わったことを自分の身体で試してみて、フィジカル・トレーニングがいかに効果的かを体感できた。この経験を日本球界に伝えねばと思ったんです。去年、一緒にトレーニングをした大谷が今季、結果を出しました。これは、他の選手もやるべきだ、イケるぞ! と思ったんです」(ダルビッシュ)
 昨季から10㎏増でシーズンに臨んだ大谷が日本史上最速となる165㎞をマークするなど、大車輪の活躍でチームを日本一に導いたのは周知のとおり。
――メンバーを見ていると、「エース塾」の入塾資格は球速150㎞以上?
「たしかに皆、150㎞以上出しますけど、やりたければ、誰でもOKです。ただ、自分のトレーニングをしながら教えることになるので、キャパ的な問題はあります。先着順ですかね」
――WBCを見据えた侍投手陣の合同自主トレという意味合いもありますか。
「そういう気は本当になくて。結果的にマー君が来たり、大谷や藤浪もいて、WBC公式球や、メジャーのマウンドについての情報収集の場になっていますけど」
 第2回WBCではクローザーとして連覇に貢献したダルビッシュだが、今大会の出場は難しそうだ。
「トミー・ジョン手術を受けて、今年、復帰したばかり。今季は厳しいイニング制限がありました。そんな自分が、いきなりWBCでバリバリ投げるというのは現実的に厳しいかな……」
 その目は塾生に向けられている。
「大谷はどの動作にもセンスが感じられる。非の打ちどころのない身体能力と感覚の持ち主です。何というか――頭と身体の動きが一致しているんです。それでいて、大きなケガもない。こういう選手は、なかなか出てこないと思いますよ。藤浪もポテンシャルは凄いんですけど、ちょっとバランスが悪い。彼は1年目から一軍でローテーションを守っているので、身体に疲れが出ている。崩れている部分があります。身体の強さは大谷に引けを取らないのですが……。それにしても、同世代で二人とも160㎞ですか。凄いな。自分とか涌井(秀章・ロッテ)は150㎞でしたから」
 当の藤浪本人はダルビッシュ塾長の言葉をどう聞いたのか。トレーニングを終え、最寄り駅へ向かう藤浪を質(ただ)した。
「大谷と同級生であることをどうこう言う人がいないので、一緒にトレーニングすることに何の抵抗もないですね。むしろ、いいトレーニングができることが楽しみで。ダルビッシュさんからは投球フォームとか、休養の取り方、サプリの摂(と)り方について、アドバイスしていただきました。一番変わったのは考え方ですね。同じトレーニングでも詰め方とか、取り組み方ひとつで効果が全然違う。やるべきことが変わりました」
 すでに変化は始まっている。
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今季は7勝11敗で、4年連続二ケタ勝利ならず。藤浪に「エース塾」を薦めたのは金本知憲監督だった
PHOTO:香川貴宏
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