頭に雪を載せて走った6区神奈川女子高生の「ど根性」

都道府県対抗女子駅伝

手足の感覚がなくなってもタスキをつないだ
頭に雪を載せて走った6区神奈川女子高生の「ど根性」 画像1
レース当日未明には10センチの積雪があり開催が危ぶまれたが2000人規模で練習場まで除雪した
 1月15日12時30分。京都・西京極陸上競技場をスタートした「都道府県対抗女子駅伝」。中学生から社会人までの混成チームで9区間タスキをつなぐレースは吹雪の中での戦いとなった。特に折り返し地点すぎの6区では、暴風雪の状態。
 NHKの中継車による映像では、6区でトップを守る神奈川県の高校生・長濱夕海香(ながはまゆみか)選手(18・写真)が頭に雪を積もらせ力走する姿が映されたが、次第にその姿すら見えない状態となった。レース後の彼女に話を聞いた。
「アップをしている時にはパラパラというくらいで、『思ったよりも降らなくて良かった』と思っていたんですが、タスキをもらう時には吹雪いてきたんです。1㎞地点くらいからは、すぐ前を走る中継車もうっすら見えるくらいで、そのころには自分が何㎞地点を走っているかわからなくなりました。
 それに横殴りの雪が顔に当たって、目が開けられなくて……。6区の中盤は一番北に位置していて、競技場とは2〜3℃違うそうなんです。普段は走っていると暖かくなるんですが、あの時は冷たくて手足の感覚がなくなりました。頭にあんなに雪が積もっているとは気づきませんでしたね(笑)。レース終了後には、友だちから『ユミカ雪載ってるよ!』ってLINEがいっぱいきました」(長濱選手)
 放送関係者は言う。
「中継を見ると良い機材を載せた第1中継車と第2中継車の映像しか流れていません。他の中継車やバイクの映像は使えない状況だったのでしょう」
 同じく京都で開催されていた「京都競馬第5日」は全レースが中止となり、ツイッターには「女子駅伝選手は馬以下の扱い」という呟きもあがった。雪に慣れていない選手は大丈夫だったのだろうか。沖縄県代表チーム監督・大城昭子氏はこう語った。
「出発の前、沖縄は22〜23℃の日もありました。中学生の中には雪を初めて見る子もいて、『雪だ雪だ』とはしゃいでいたんですが(笑)。毎年京都は寒いので、寒さ対策はしているんです。でも走り終えた選手は、『初めて体感する寒さだった』と言っていました。それでも、路面はしっかりと整備されていて、雨のコンディションと同等だったのは驚きでした。運営の皆さんのおかげですね」
 結果は地元の意地を見せ京都が優勝。タイムは平凡だったが、記録より記憶に残る大会となった。すべての選手に「お疲れさま」と拍手を送りたい。
PHOTO:樋口俊秀/月刊陸上競技
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