責任を押しつけられた元都幹部が語る「石原慎太郎会見のウソ」

「座して死を待たず」とカッコつけたにもかかわらず…
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3月6日、煉瓦造りの豪邸前で石原氏を直撃。こちらをチラッと見ておぼつかない足どりで車に乗り込んだ
「とんでもないとばっちりですよ。豊洲移転については、浜渦(はまうず)(武生元副知事)さんがずっとやっていて、それを事務的にフォローさせられただけ。私は何も知らないんです。私がまだ都庁にいた時、ある自民党の議員から『石原さんは人のせいにする天才だから、注意したほうがいい』と言われたことを思い出しました。昔から自分の部下に対して何の根拠もなくいいがかりをつける人なんですよ」
 そう話すのは、前川燿男(あきお)氏(71)。都の知事本局長などを経て、東京ガスの役員になり、現在は練馬区長を務めている。3月3日の会見で、石原慎太郎元都知事(84)に責任を押しつけられた人物だ。
 会見前、石原氏は「果たし合いに出かける侍の気持ち」「座して死を待たず」とカッコいい言葉を並べていた。だが、いざ会見が始まると「わからない」「部下に任せていた」と繰り返したのはご存知の通り。そんな石原氏が「私が話したら困る人がいる」「都庁を辞めてすぐに東京ガスの役員になったことが庁内で話題になった」と〝疑惑の人物〟であるかのように印象づけたのが前川氏だった。さらに、今回の会見の目玉のひとつだった「瑕疵(かし)担保責任の放棄」。豊洲の土壌汚染処理費用の都の負担が780億円近くに膨れあがった要因だ。会見でこの契約について質問が及んだ際、石原氏は前川氏の名前をあげて煙に巻いた。前川氏が話す。
「私が都庁を辞めたのは’05年のことです。都と東京ガスが瑕疵担保責任の放棄を盛り込んだ契約を結んだのは、’11年。私が辞めた6年も後のことなので、私のせいにしようとしても、無理なんですよ。それに、私が東京ガスに再就職することは、都が決めたことですし、石原さんも了承していたんです。私が東京ガスに行ったことが都庁内で話題になったなんてまったくありませんでした。他の人は1〜2年ぐらいで代わっていましたが、私は彼の下で3年間も知事本局長を務めていました。それで私のことが強くインプットされていたので、名前を出したのではないでしょうか。しかし、辞めた後のことまで私のせいにするなんて、どういう心理構造をしているのでしょうか」
 3月6日、本誌は田園調布の自宅前で石原氏を直撃した。しかし、石原氏は本誌の問いかけにひと言も答えることなく、車に乗り込んで走り去っていった。政治評論家の有馬晴海氏が話す。
「石原さんはカメラが回ると、威勢がよくてカッコいいことを言おうとしてしまう。『困る人がいる』と言って前川氏の名前を挙げたのは強がりでしょう。元都知事として非常に見苦しい会見でした。健康状態などを理由にして、百条委員会を欠席する可能性も高いと思います」
 3月7日、石原氏は「契約を結んだのは前川氏の退任後だった」など、会見の一部内容を訂正する文書を発表。さらに醜態を晒している。政治家生命は終わっても、真相解明に協力するという大きな仕事からは逃れられない。
責任を押しつけられた元都幹部が語る「石原慎太郎会見のウソ」 画像1
石原氏から責任を押しつけられた前川氏。「石原さんは人を攻撃するレトリックの天才なんです」と前川氏は言う
PHOTO:結束武郎(1枚目) 共同通信社(2枚目)
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