福島・南相馬 「行き場のない東京ドーム14個分の放射能ゴミ」

原発事故から6年
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汚染ゴミは幅500m、長さ1.3kmに及ぶ。仮置き場は福島県内で約1000ヵ所ある
 大量の黒い袋が、東京ドーム14個分の広大な土地に積まれている。福島第一原発事故から6年たっても、放置されたままになっている放射能汚染ゴミだ――。
 福島県南相馬市小高区には、環境省が作った国内最大の汚染ゴミの仮置き場がある。ゴミの入った袋の数はおよそ20万個以上。周辺住民も困惑気味だ。
「ここは、もともと農地でした。それを国が借り上げ、仮置き場に指定したんです。現在でも、黒い袋を大量に積んだダンプが一日に何台も出入りしています。仮置き場のなかには生活道路があり、住民はそこを通らざるをえません」
 小高区は、昨年7月に避難指示が解除された。だが大量の汚染ゴミが身近にあるせいか、避難先から戻ったのは元いた住民の13%にすぎない。国は焼却不可能な汚染ゴミを、福島県双葉町と大熊町にまたがる"中間貯蔵施設"で最大30年間保管する計画を立てているが、建設は昨年11月に始まったばかり。本格的な搬入が始まるのは早くても今年秋なのだ。「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」共同代表・小澤洋一氏が憤(いきどお)る。
「国は『除染がきちんと終わってから避難指示の解除を』という私たちの要望を無視し、帰還を決めました。汚染ゴミのなかには、除染基準の65倍にあたる毎時15マイクロシーベルトを計測した場所の土も混ざっています。周囲を遮蔽しているとはいえ、こんな環境で生活したいと思う人はいないでしょう」
 管理する環境省の返答はこうだ。
「まだ除染が続いており、汚染ゴミが大量に搬入されている状況です。中間貯蔵施設が整いしだい、移送します」(放射性物質汚染対策担当参事官室・荒川隆嗣氏)
 こうして、小高区の汚染ゴミは増え続けていく。
取材・撮影/桐島 瞬(ジャーナリスト)
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